石油カルテル4
2013年12月21日
デーヴィッド・アイク 訳・本多繁邦 【究極の大陰謀】三交社
http://www.davidicke.com/
ダボス会議で講演するディック・チェイニーとは何者?(3) 【究極の大陰謀】
http://www.asyura2.com/0311/hasan32/msg/900.html
投稿者 愚民党 日時 2004 年 1 月 22 日
デーヴィッド・アイク 訳・本多繁邦 【究極の大陰謀】三交社
http://www.davidicke.com/
現在のインドネシアが世界有数の労働搾取工場となっているのはこれが理由で、人々は雀の涙ほどの賃金でとんでもない長時問労働を強いられ、赤貧にあえいでいる。有名な衣類やスポーツウェアのメーカーは、インドネシアでただ同然で作った製品を西欧諾国で高価格で販売して膨大な利益を上げている。そしてそれを「グローバリゼーション」とか「自由貿易」などと呼んでいるのである。
ナイジェリアでのハリバートンはシェル石油やシェヴロン石油とともに活動している。どちらも大規模な人権侵害や環境破壌に関わっている企業だ(ブリティッシュ・ペトロリアム、エッソ、デユポン、フランスのERAP社、テキサコ、トータルなどもナイジエリアに利権がある)チェィニー=ハリバートンがナイジェリアヘの関わりを強めたのは、軍事独裁政権が環境運動家数名を処刑し、石油産業に対する抗議を暴力的に抑圧するようになってからだ。ナイジェリア警察機動部隊は抗議参加者一名を射殺したが、ハリバートンはこれに関わっていたとして非難を浴びた。
またニューヨークに本部を置く圧力団体「ヒューマンライツ・ウォッチ」が明らかにしたところでは、兵士がシェヴロンのヘリコプターとシェヴロンの船を使い、オピァとイケニアンという小村(いずれもデルタ州)を襲撃している。少なくとも四人が殺され、村人の大半が家を焼かれた。現在も五〇名以上が行方不明だという。《九・一一》の一カ月後にテキサコと合併したシェヴロンはこの事件について、同社の掘削装置をめぐって地元の若者と兵士との間に対立があり、そこから派生した「反撃」だったと主張した。地元民は、そのような対立はなかったと言っている。
現在ブッシュ―チェイニー政権で大統領補佐官(国家安全保障担当)を務めるコンドリーザニフイスは一九九一年からシェヴロンの役貝を務め、重役会では公共政策を担当していた。シェヴロン社にはライスの名を冠したタンカーまである。長年の仲問であるジョージ・W・ブッシュと合流するまでのライスは、カスピ海地域に手つかずで眠る膨大な埋蔵石油への投資交渉に関わっていた。大統領補佐官になってからは「テロとの戦争」に深く関わり、タリバン政権を排除して、アフガニスタンを縦断する石油天然ガスのパイプライン敷設に道を開いた。このパイプラインこそは、カスピ海に眠る膨大な埋蔵石油や大然ガスを取り出すために計画されたものだったのである。
◎すべては埋蔵量世界第三位のカスピ海石油奪取のため。パイプライン支配はどこが?
《九・一一》と「テロとの戦争」の理由一実は数ある理由の一つ一を理解するためには、まずカスピ海地域の膨大な埋蔵石油天然ガスについてのイルミナティの計画を理解しておかなければならない。チェイニー-ハリハートンはカザフスタン、アゼルバイジャン、イランと大きなヒジネス取引があるが、どの国もアフガニスタンと同様に、車娑な位置を占めている。
専門家によれば、カスピ海地域の石油天然ガス埋蔵量は、中束地域、シベリアに次ぐ杜界第二位ということだ。この地域は、イルミナティのフロントマンであるミハイル・ゴルバチョフによって旧ソ連が崩壊させられて以来、ずっと石油カルテルとその政治的代理人たちの第一ターゲットとなっている。
『サンフランシスコ・クロニクル」紙の推定では、確認されたものと算定されたものを合わせたこの地域の埋蔵量は原油八○○○億バレル以上、さらに同量の天然ガスが見込まれるという。一方、南北アメリカとヨーロッパの石油埋蔵量は、三大陸を合わせても一六〇〇億バレル以下だと考えられている。カスピ海油田で最大のものはカザフスタンとアゼルバイジャンにある(どちらもハリバートンの顧客リストに入っている。またチェイニーはカザフスタンの石油開発諮問会議メンバーでもある)。またこの二国と比べれば少量だが、グルジア、ウズベキスタン、トルクメニスタン、アルメニアにも相当な量の埋蔵石油がある。
この石油の価値を一九九〇年代の平均価格から算定すると、どう少なく見積もっても五兆ドルにはなる。この地域にアメリカは、「テロとの戦争」という名目で軍隊を駐留させているのである。本当の理由は、埋蔵された石油天然ガスと、それを市場に運ぶためのパイプラインの支配を確保するためだ。
米国務省副次官補(エネルギー・経済封鎖・商品担当)のウィリアム・ラムゼーは、カスピ海の原油は「向こう二五年問の世界のエネルギーバランスにおいて決定的に重要」だと述べ、「コーカサス地方からカスピ海を越えて走る新シルクロードのアウトラインのようなものはすでに存在している。石油天然ガスのパイプライン、道路、鉄道、光ファイバーによって、二一世紀のシルクロードはヨーロッパと中央アジアを結ぶスーパーハイウェイになるだろう」と語った。
バルカン半島での作られた戦争でも大きな死と苦しみがもたらされたが、あれもある面では同じ理由―カスピ海地域からの石油―から起こされた戦争だった。米下院外交委員会アジア太平洋小委員会のダグ・ベルーター委員長は、この地域でのアメリカの政策的目標は新国家を「独立」させて西側に結びつけることであり、それによってロシアによる石油天然ガスの輸送ルート独占を打ち破ること、イランを通過しない東西パイプラインの建設を奨励し、中央アジア経済に対するイランの危険な支配を終わらせることだと確認している。研究家のジョージ・ドラファンは、カスピ海石油をめぐる争いについての記事で以下のように述べている。
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一九九五年のデイトン合意はNATOの大規模な軍事作戦によるボスニア=ヘルツェゴヴィナの「平定」へと繋った。NATOに協力する多国籍企業にとって最も重要な見返りの一つは、バルカン半島を横切ってカスピ海地域からヨーロッパヘと石油を運ぶパイプラインの建設だろう。
EU、アメリカ政府、および一群の多国籍企業(BPアモコ、エクソン、ユノカル、キャタピラー、ハリバートンーブラウン・アンド・ルート、三菱)は利用可能なあらゆる軍事的、政治的、経済的手段を用いて東南ヨーロッパのインフラと経済を破壊し、それを自分たちのイメージに合わせて再建しようとしている。政府関係者と企業重役との争いは、エゴむき出しの恥知らずなものだ。
ユーゴスラヴィアでの最近のNATOの軍事行動は、バルカン半島支配のための長きにわたる戦略的一経済的一な戦いの一部である。現在の焦点は、カスピ海の油田からヨーロッパの消費者へ石油天然ガスを運ぶためのパイプライン・ルートの確保だ。米英、ヨーロツパ、ロシアの多国籍石油企業は、カザフスタンと数十億ドル規模の契約を結ぼうとしている。
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これには当然、チェイニーのハリバートンも含まれているし、「平和維持」作戦のためにボスニアに駐留するアメリカ軍のキャンプはすべて、ハリバートンの最大子会社ブラウン・アンド・ルートが建設、運営している。カスピ海からカザフスタンにかけての埋蔵石油開発を手がけるカスピァン・パイプライン・コンソーシアム(CPC)は、コンドリーザ・ライスのシェヴロン・テキサコが中心で、BPアモコ、エクソン.モービル、ユノカルも同じように餌に群がっている。
各社ともアゼルバイジャン、カザフスタン、トルクメニスタンから石油にアクセスしようとしている。この三国とともにカスピ海を囲んでいるのがロシアとイランで、ロシアはカスピ海から北へ向かってパイプラインを建設し、自国領から黒海へ繋ごうとしている。ロシアの軍事行動はチェチェンやアルカイダのテロ活動に対応するためのものだとプーチン大統領は主張しているが、ロシア軍は「偶然にも」パイプライン建設計画のある地域にばかり展開している。
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