石油カルテル6
2013年12月22日
◎アゼルバイジャン、ウズベキスタン、バルカン恐怖との取引はブレジンスキー戦略
豊富な石油を抱え、パイプライン建設の上からも重要なカスピ海地域の国々は、人権に関してはぞっとするような記録を持っている。アゼルバイジャンもそうだ。山岳地域ナゴルノカラバフでおこなわれたアルメニア人に対する民族浄化は、アメリカによる経済封鎖と対外援助の禁止に繋った。これは一九九二年白由支援法の第九〇七項によって法制化されている。
チエイニーはこの条項を廃止して、アゼルバイジャンで操業する石油カルテルヘの資金提供を解禁するように圧力をかけている。また、イランなどに対する経済封鎖にっいても解除するよう、ロビィ活動を継続している。自分が受け持つイルミナティの石油計画を容易にするためだ。チェイニーはAIOCのために、アゼルバイジャン―トルコ問のパイプラインにっいてもロビィ活動を展開している。
ロビィ活動の仲問には、ジェームズ・ベイカー(父ブッシュの国務長官で石油企業の弁護士で、カーライル・グループの役員)、ズビグニュー・ブレジンスキー(ジミー・カーターの国家安全保障担当大統領補佐官でイルミナティ機関「三極委員会」の創設者)、ロイド・ベンツェン(元米国財務長官)、ジョン・スヌーヌ一父ジョージのホワイトハウス首席補佐官)、ティム・エッガー(元英国エネルギー相で現在はイギリスのモニュメント石油CE〇)、マルコム・リフキンド一元英国外務大臣で、現在はイギリスの石油企業ラムコの重役一などがいる。おっと忘れてはいけない、元米国空軍少将で父ジョージのイラン=コントラ事件に関わったリチャード・セコードもいた。セコードは現在、アゼルバイジャン
軍の訓練を手伝っている。 ペンズオイル、ユノカル、アモコ、エクソンは、一九九七年までに五〇億ドルをアゼルバイジャンに投資しているが、すでに何度も見たとおり、人々を力で支配して、石油カルテルの支配に楯突かないように押さえ込むというのが、彼らの常套手段だ。その点ビジネスにとって都合がいいのは従順な独裁政権だが、私はこれに「民主国家」も含めたい。 現在のアゼルバイジャン政府は、これまで述べた米英によるカスピ海地域乗っ取りに奉仕していて、そのために港、鉄道、国営航空、空港などの国営事業を、「海外投資家」向けに払い下げている。これは、今バルカン半島で起こっていることとまったく同じパターンだ。
作られた戦争の後に据えられた政府が主だった国家資産をイルミナティ企業に払い下げ、「再建」のための契約を与えるのである。バルカン地域でのそうした契約額は、推定三〇〇億ポンドにのぼっている。そして金が(納税者の金が)、世界銀行と国際通貨基金(IMF)による「再建」と「援助」のために使われる。このどちらも一〇〇パーセントのイルミナティ機関だ。またそうした金の大半は、結局は同じ企業に流れる。
この悪魔の二大組織が金を出すプロジエクトがビジネス上の利益を得るためのもので、地元の人々のためのものではないのも、これが理由だ。NATOは、世界車とは名ばかりで、実態はイルミナティの企業カルテルが標的とする国を脅して空爆し、屈服させるための手段にすぎない。そうして今言ったプロセスが展開していく。バルカン半島を外国の軍隊が占領している真の理由はこれなのだ。 この戦略を推進したのはズビグニュー・ブレジンスキーだ。三極委員会の創設者でイルミナティの大物インサイダーであるブレジンスキーは、一九九七年の著書「ブレジンスキーの世界はこう動く 二一世紀の地政戦略ゲーム』で、ウズベキスタンを押さえることがカスピ海地域と埋蔵石油天然ガスの支配の鍵だと述べている。
アメリカが長年にわたってウズベキスタンに「軍事顧問」を送っているのはこれが理由で、この「支援」は「テロとの戦争」が始まってから一層強化されている。アメリカがこの地域を支配する必要性についてブレジンスキーは、「帝国の戦略地政学に必須の条件が三つある。すなわち封臣問の共謀と安全保障上の相互依存を防ぐこと、属国を従順かつ保護された状態に保つこと、未開人を団結させないことである」と述べている。これは、「分断して統治せよ」と言ったた方がよほどすっきりすると思う。
また作家ニコラス・レマンは『ニューヨーカー』誌で、一九八九年のソヴィェト崩壊後にディック・チェイニーがあるグループを作り、一九九〇年代およびそれ以降の戦略を作製させたことを暴露した。
このグループには、現在の国防長官ドナルド・ラムズフェルド、国防副長官ポール・ウォルフォウィッツ、国務長官コリン・パウエル、副大統領首席補佐官ルイス・「スクーター」・リビィがいた。
目的は世界を自分たちの望むイメージに合わせて「形作る」こと、同グループのザルメイ・カリザードの言葉を借りれば、「不確定な将来において世界規模での新たなライバルの出現を事前に排除する」ことだった。レマンは、チェイニー・グループがまとめた文書「一九九〇年代の国防戦略地域防衛戦略一九九三年一月 国防長官ティック・チェイニー」を見せられたという。この一九九三年一月、ビル・クリントンが大統領に就任して、チェイニーと父ブッシュはホワイトハウスを去った。
しかし一九九〇年代の初めに計画されたこの「戦略」こそは、今まさにブッシュ―チェイニー政権が実行しているものだ。現在の政府には、この文書をまとめた中心メンバーがそろっている。「テロとの戦争」が《九.一一》に対応したものだって? 聞いただけでも吹き出してしまう。それは奴らが言っ
ているだけのことだ。
デーヴィッド・アイク 訳・本多繁邦 【究極の大陰謀】三交社
http://www.davidicke.com/
ダボス会議で講演するディック・チェイニーとは何者? (4-結) 【究極の大陰謀】
http://www.asyura2.com/0311/hasan32/msg/919.html
投稿者 愚民党 日時 2004 年 1 月 23 日
デーヴィッド・アイク 訳・本多繁邦 【究極の大陰謀】三交社
http://www.davidicke.com/
◎ユノカルのアフガニスタン縦断パイプラインにハリバートンが貢献 ◎ユノカルのアフガニスタン縦断パイプラインにハリバートンが貢献
ここまでのことを踏まえて、アフガニスタンとユノカルにもどろう。テキサスに本社を置くユノカルは、天然ガスと原油の開発および生産では世界トップクラスの巨大企業だ。同じくテキサスを本拠とするチェイニーのハリバートン社とは、何度となく共同プロジェクトを組んでいる。ビルマのパイプラインもその一つで、チェイニーが一九九八年に付帯被害に関する会議(ワシントンの「シンクタンク」であるカトー研究所が主催)で発言したように、「わが杜のビジネスの七〇〜七五パーセントはエネルギー関係で、ユノカル、エクソン、シエル、シェヴロン他、世界の大手石油企業の多くを顧客とし、奉仕している」のである。 ハリバートンもユノカルもブツシュ・ファミリーとは腐れ縁で繋っているし、その点ではシェヴロン、シェル、エクソンも同様だ。一九九七年十月、ユノカルはアルゼンチンのブリダス石油と争い、これに勝って二〇億ドルの契約をトルクメニスタンと結び、国際共同事業体セントガス(セントラル・アジア・ガス)杜を設立した。
この巨大パイプラインはアフガニスタン西部を七五〇キロにわたって横切るもので、完成すれば、世界最大とも言われるトルクメニスタンの膨大な埋蔵天然ガスを、アラビア海に面したパキスタンの工場や港へと結ぶはずだった(パキスタンも「西側」すなわちイルミナティが操る軍事独裁国家だ)。石油用のパイプラインも計画され、インドまでの延長も検討されていた。
ところが何ともすてきなことに、その同じ月一一九九七年十月一の二十七日、チェイニーのハリバートン社がプレスリリースで、ペトロナス・カリガリ(トルクメニスタン)社からの同意書が届き、一九九七年末からカスピ海地域での開発および評価プログラムに三〇〇〇万ドル相当の統合掘削サービスを提供すると発表したのである。
「ハリバートンは、同盟パートナーであるドレツサー・インダストリーズ社およびウェスタン・アトラス社とともに、一〇の合同サービスを提供します。……ハリバートンは技術サービスの提供に加え、主たる契約者であり、プロジェクト・マネジャーをも務めます。契約額はプロジェクト全体でおよそ三〇〇〇万米ドルです」。これは問違いなく、ユノカルのアフガニスタン縦断パイプラインにハリバートンが貢献していたということだ。
コメント